今年はコロナ禍における通常開催(1泊2日)が難しい状況のため、半日のみWeb開催という形になり、それぞれの自宅や職場からの参加となりました。
今回はなんといっても新型コロナ感染拡大において、それぞれの職場の対応策が気になるところではありましたので、各地の状況や工夫を興味深く聞くことができました(勤務時間短縮や在宅勤務、または、感染防止の除菌作業、Web相談実施の状況、助成金の活用などなど)。
ただ、事務所の場所や規模、構成員の状況によって対策は様々でありますので、具体的な対策方法については各事務所によって差はあるものの、同業の職場の具体的な対応について交流できたので何かと参考になりました。
また、この事態収束に向けた見通しが持てず、依然として不安な状況はあるものの、限られた条件の中でどのようにできることを前向きにこなすか、それぞれの努力や工夫が画面を通じて語られ、それを直接聞くことができ、安心するとともにそれぞれの地域で生かせる教訓なども交流ができたと思います。
そして、こうした状況に乗じて、デジタル化が一層すすめられようとしているなか、裁判のIT化における私たちの仕事についての問題提起もありました。
今後、オンラインによる訴訟提起やIT(Teams)を活用した送達などについて具体化がすすめられようとしており、そうした手続きを円滑化させるための「事務職員へのアカウント付与」についても検討がすすめられています。
「e裁判」によって私たちの仕事がどのように今後変わっていくか、セキュリティーの問題含め課題は少なくないと思われますが、いやがおうでもIT化の波は押し寄せてきます。こうした課題にいかに向き合うか、IT化について行けない法律家や国民が排除されるという形ではなく、国民の司法参加がすすむような形での具体化がなされるよう、状況を見極めながら、こうした問題においても私たちなりに積極的な関わりを持っていくことの必要性を感じます。
オンラインによるコミュニケーションは確かに便利ですし、効率的ではありますが、対面でこそ通じ合うものもあります。コロナ禍を乗り越える中で、こうした人間的なつきあい方法をいかに発展させていくか、法律事務所としての今後の将来性を含め、大きな視点で考えるきっかけともなりました。
より身近な同業の仲間との交流手段として、大いに活用していきたいところです。
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